プリンセス☆ロード






「人間に恐怖を植え付け、疑心暗鬼に陥ったところで、人間を襲わせたのだ。ククク。それからはお前たちが知っているとおりさ」

「なんだと!?」






人間と悪魔が憎しみ合うように、魔王が仕組んだ罠だったというの?
人間たちはそれにまんまと乗せられて…。






「俺たちが知らされていたのは、偽りの歴史だったのか!」

「そんな…!」





いつの間にか、エリサちゃんを救いだしていたロイドが魔王に怒鳴る。
ロイドたちも、知らなかった事実だ。

魔王は身内でさえ騙し、偽っていた。
全ては、自分の野望のために。






「なにを言う。お前らだって、人間を憎いと言っていただろう。ワシの話を聞いて、その目で真実を見ようともせず」

「…俺は…!」

「貴様ら人間もそうだろう。悪魔が襲えば悪とみなし殺してきた。その真実も見ようともせず」

「……っ」

「滑稽だな。人間どもよ。ワシはそんな人間どもも、弱き僕たちも消し去り新しい世界を創造するのだ」






魔王は右手に武器を取り出す。
レンたち騎士は戦闘態勢に移る。





「弱き僕…悪魔たちも滅ぼすつもりなの!?」

「弱い者など、新しい世に相応しくないわ」

「…許せない!あんたは絶対に、許さない!」







人の心を踏みにじり、利用して。
自分の味方になっている人たちまで騙して。





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