プリンセス☆ロード





「みんな…!」




どうしよう、歯が立たない。
このままじゃ皆やられちゃう。





「俺は、あんたの強さに憧れていた。あんたに認められたくて…」

「なんだ、命乞いか」

「あんたの力に恐怖さえ覚え、遥か遠くにいるあんたに追いつきたくて強くなろうと必死だった。認められれば、俺を一人の悪魔として見てもらえるかもと夢見てた」





ロイドの思いが伝わる。
僕なんかじゃなく、同等として見てもらいたかった。





「でも、もういい。俺は、俺の道を行く」

「ほう」

「あんたと決別して、未来に進む!」




ロイドの決意の叫びが響いた。
ロイドは武器を手に魔王に襲い掛かる。
魔王はそれをよけ攻撃を仕掛けるが、ロイドはすぐに体制を戻し魔王を斬りつける。






「あ!」





魔王の腕に一筋の刀傷を残した。
しかし次の瞬間ロイドも地面に叩きつけられた。






「ロイド!」






駆け寄ろうとする私を、大きな手が掴みあげる。






「やあ!」






高く持ち上げられ、ぎりぎりと締め上げられる。






< 428 / 469 >

この作品をシェア

pagetop