プリンセス☆ロード
「…くっ…」
私はなんとか身体を動かしネックレスに手を伸ばす。
ネックレスを手に取り魔王の手にそれを押し付ける。
力を流し込むイメージを浮かべ、どんどん力を注ぎこんでいく。
「な、なんだ…力が溢れてくるようだ」
魔王はそういうと杖を持ち替え、稲光を放出していく。
今までのより数段威力が増した稲光がみんなを襲う。
「…あ!」
ダメ、集中するのよ。
力がこれ以上はいらないくらいに注ぎ込めば…。
「うっ」
皆の、声が聞こえる。
皆も、必死で戦ってる。
気を散らすな。
私は私ができることをするんだ。
皆を信じて。
皆はこれくらいじゃ死なない。
ピキッ
音を立て杖の水晶が割れた。
「な、に…ぐ、うああああああ!!!」
魔王の身体がビキビキと壊れ始めた。