プリンセス☆ロード
「紗南も、お前に懐いているようだからな」
「…懐くって、ちょっと!」
私がまるで子供みたい。
「それはこっちもだ。エリサはすっかり紗南に懐いてる」
「兄ちゃん!なに言ってんのさ!」
小さな一歩を踏み出した。
壁をなくして、笑いあえる世界。
それを、信じて…。
「行くのか」
全ての報告のため城に戻る私たちを見送るため城の門のところにやってきたロイドはそう言った。
私はいつものようにレンの馬に乗り、見送るロイドを見る。
「ああ。やらねばならないことはまだまだあるんだ」
「俺も、ここで悪魔たちを立て直してみる」
「…いつか、ルネス城に遊びに来い」
レンがぶっきらぼうに言い放つ。
それでも、そんなことを言うなんて大きな進歩だわ!
「ああ」