プリンセス☆ロード





「紗南」

「うん」

「…前も言ったが、お前に会えてよかった」

「うん。私も、ロイドに会えてよかった」





ロイドと二人きりになったこと、今は本当に良かったと思う。
そのおかげで、ロイドの事誤解したままにならなくて済んだんだもん。
ロイドの優しさを知れた。





「お前がいなければ、俺は今でも人間を恨んでいた」

「今は?」

「人間だけが悪じゃないことを知った。だから、今は、恨んでなどいない」

「そう」

「好きに…なれるように、努力する」





その言葉に思わず吹き出した。
好きになるのに努力だなんて、なんだかロイドらしい。
真面目、なのね。








「じゃあな」

「ああ。気をつけろよ」







ロイドに手を振り私たちは悪魔の城を後にする。
どんどん遠ざかっていくロイドたち。



これからどうなるんだろう。
魔王に支配されていた悪魔たちの心を癒して、誤解を解くことができるんだろうか。







「ロイドなら、できるよね」




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