プリンセス☆ロード
「…俺は…」
「レン、私の事好きだって言ってくれたじゃない」
それなのに、私が帰っても平気なの?
私は…!
「言った。…でも、無責任にお前を引き止めることはできない」
「なんで!」
「向こうには、お前を大切に思う家族や、友だちがいるだろう。お前を待っていると言ってくれた友だちが」
「……っ」
「お前も、大事にしていたはずだ。ここに残れと言うことは、それを捨てろということだ」
自分の世界の大切な人たちを、捨てる…。
もう、あえなくなるかもしれないということ。
この世界を選ぶか、自分の世界を選ぶか。
二つに一つ…。
「僕たちは、紗南さんの事が大切です。離れたくはないです。ですが…その気持ちを押し付けることは、紗南さんにとっては辛いことかと…」
「すぐにすぐ、結論を出す必要ないんじゃないか?まだ戦いが終わって疲れてるし、落ち着いてからでも」
「そうだよ!今は早くルネス王国に戻って、王様に報告してさ、おいしいご飯食べてゆっくり休もう!」
私が、選ぶ道は…。