プリンセス☆ロード





「…俺は…」

「レン、私の事好きだって言ってくれたじゃない」




それなのに、私が帰っても平気なの?
私は…!




「言った。…でも、無責任にお前を引き止めることはできない」

「なんで!」

「向こうには、お前を大切に思う家族や、友だちがいるだろう。お前を待っていると言ってくれた友だちが」

「……っ」

「お前も、大事にしていたはずだ。ここに残れと言うことは、それを捨てろということだ」





自分の世界の大切な人たちを、捨てる…。
もう、あえなくなるかもしれないということ。




この世界を選ぶか、自分の世界を選ぶか。







二つに一つ…。






「僕たちは、紗南さんの事が大切です。離れたくはないです。ですが…その気持ちを押し付けることは、紗南さんにとっては辛いことかと…」

「すぐにすぐ、結論を出す必要ないんじゃないか?まだ戦いが終わって疲れてるし、落ち着いてからでも」

「そうだよ!今は早くルネス王国に戻って、王様に報告してさ、おいしいご飯食べてゆっくり休もう!」





私が、選ぶ道は…。







< 441 / 469 >

この作品をシェア

pagetop