プリンセス☆ロード
「悪魔の中にも、やっぱり人間への恨みが捨てきれない者はいるらしい」
「当然だよ…」
「その悪魔のケアをロイドは奮闘してるってとこかな」
ミナトは口いっぱいに頬張りながらもそう説明してくれる。
ロイドも頑張ってるんだ。
「あいつの魔王っぷりは、笑えたな」
「え?」
「ロイドは、力で抑えつけたくないからと、結構自由にさせているようですよ」
「和気藹々と言ったところだな」
いつか、私もロイドに会いに行きたい。
ロイドがおさめる悪魔の世界。
きっと、素敵だろうと思うから。
「そうだ、王が紗南を連れて来いと」
「え?私も…?」
王様が私に用っていったいなんだろう。
「これ、もーらい!」
「あ、ミナト!それは俺んだ!」
「リュウがボーっとしてるからだよ!」
いつまでも、元気な声が部屋中を包んでいた。