プリンセス☆ロード
「違う!それは、違うよ!」
「でも、ここにいる以上、私は疑い続けるわ。それに、ここにいても、元の世界に戻る方法なんて見つからない」
「方法は、俺たちも頑張って探すから!お願い、信じて…?」
信じられるわけ、ないよ。
だって、私あなたたちの何も知らない。
この世界の何も知らないの。
あなたたちの口から伝えられる“事実”しか知らない。
それが、本当に事実だと信じられるほど、私、みんなの事信用できていない。
「…わかった」
「!じゃあ」
「でも、一人ではだめだ」
「でも、」
「俺の仕事、午後からだから。それまでなら付き合えるから。…俺と一緒になら、いいよ」
「…本当!?」
それでもいい。
ここから出れるなら。
外の世界を知れるなら。
「ありがとう!」
少しまだ、難しい顔をしているミナトに、笑顔でお礼を言った。
ミナトは、苦笑し、着替えてくると言って城の中に戻った。