プリンセス☆ロード




レンが外に出るとその先の階段に座り込んでいる人影を見つけた。






「今日はやけに客人が多いな」






やれやれといったようにその人影の前に立つ。
顔を上げたのは、紗南。






「…あ、レン」

「ミナトといいお前といい、少しは安静にしていろ」

「私は…平気だから」






そう言う紗南の肩にそっと手を伸ばして触れる。
少しビクッとした紗南はその手に視線を向けた後レンへと視線を移した。







「…痛かっただろう。女の身体に傷を負わせてしまって、すまなかった」

「レン…」







いつになく優しいレンに、少し戸惑いながら紗南は何度も首を横に振った。







「ありがとう。助けに来てくれて。…嬉しかった。勝手なことして、迷惑かけてごめんなさい」

「…別に、迷惑などではない」

「…ありがとう」






そう言うとレンは照れたように視線を逸らした。
ああ、なんとなくレンという人がわかったような気がした。
紗南はそれが嬉しく思えた。







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