プリンセス☆ロード
「わー!!!!!」
それは、今までにない大歓声。
空が割れんばかりの大歓声に私は驚きを隠せない。
皆が、受け入れてくれた瞬間だった。
「紗南、よく言ってくれた」
「王様…。ごめんなさい。勝手なことをして」
「いや、自分の言葉で国民に思いを伝える、それこそが姫君というものだ」
誇らしく思うよ、と強くうなずいてくれた。
素直に嬉しいと思う。
不思議だ。
まさか、私の気持ちがそんな風に変わるなんて。
「…みんなのこの笑顔を守りたいです」
きっと、私が思う以上に大変なことだろう。
悪魔の事に関しても、私はまだ知らないことばかり。
元の世界に戻ることを諦めたわけではないけれど、私がこの世界に来たことに何か意味があるのなら。
少しでも、何かの役に立てるのなら。
「危ない!!!!」
賑やかな雰囲気の最中、突然レンの叫び声が聞こえ、次の瞬間私はレンに腕を引かれ倒れこんだ。
ドゥン!!!!
その瞬間私がいた場所が、突然爆発し、炎と煙がたちこめた。