プリンセス☆ロード
誰もが、私の手前言葉にすることをためらっていたこと。
―奇跡の姫、…誕生の日を待っていた
必ず、手に入れる!
最初の攻撃も、その言葉もすべては私に向けられていた。
「おそらくな…。目的はわからないが、姫である紗南が狙われているのは間違いないだろう」
レンは、はっきりとそう答えた。
ごまかしたところで、それが事実なのだから。
「ですが…、どういうことでしょう。なぜ、紗南さんを狙う必要が?」
「さあな。我々が、この女を特別な姫だと考えているのと同じように、悪魔側にとっても何か、特別な力があるんだろう」
「…特別な力…」
そんなもの、本当にもっていないのに。
私は考え込んだ後、再び口を開いた。
「ねぇ、先々代の妃さまって、私と同じく選ばれし姫だったんでしょう?」
「王の話だと、そう言われているな。しかし、妃も、当時の王も、俺たちが生まれる少し前に亡くなっている。だから、会ったこともないし、詳しい話も聞かされていない」
私の問いにレンが答える。
「二人とも、同じころに?」
「…ああ」
「どうして?」
「……。それよりも、お前はしばらく部屋から出るな」
「え?どうして!?」
私の疑問はレンにすり替えられてしまう。
そのことに私も、なにも疑問に思わずレンの次の言葉に抗議を始めた。