プリンセス☆ロード
「悪魔はお前を狙ってるんだ。むやみに部屋の外に出て何かあったらどうする。フラフラされると守れるものも守れん」
「なっ…!」
一度、勝手に抜け出して迷惑をかけてしまっている手前、言い返すことができなかった。
しかし、納得がいかないという表情の私を知らんふりで立ち上がるとレンは部屋から出ていってしまった。
「紗南さん、今回ばかりは私もレンと同じ意見です」
「ソウシ…」
「ああ。もう少し詳しいことがわかるまでおとなしくしていた方がいい」
「リュウまで…」
「大丈夫だよ!俺、毎日遊びに来るからさ!」
「…うん」
守ってもらう身だから、文句は言えないことはわかっている。
しかし、それでもこの退屈な日々にうんざりしているのは確かだった。
「よし。今度、巡回の時、何かうまいもんかってきてやるよ!」
「え、本当?」
「甘いもんでいいか?」
「うん!甘くて、おいしいもの!」
リュウの言葉に一気に明るくなる。
その紗南を見て、ホッと安心した一行だった。