プリンセス☆ロード
「しかし、どうします」
一行は一室に集まり、真剣に話し合いをしていた。
悪魔側が動き出したことは明白であり、こちらもおちおちはしていられない。
「紗南ちゃんの事はなんとしても守らなきゃ!」
「それはもちろんです。彼女は、いわば我々が巻き込んだも同然なんですから」
いくら言い伝えとはいえ、全く無関係である紗南をこの国の王族に引き込み、姫に祭り上げた。
それがこの国のためとはいえ、紗南には全く関係ないことには変わりない。
「悪魔の目的を知らなければ、対策を考える手立てもない」
「レンの言うとおりだな。紗南を手に入れてなにをするつもりなのか。この国を支配する目的だとしても、どうしてそれに紗南が必要なのか…。わからないことだらけだ」
リュウは、身体を椅子に深く座り、お手上げだといわんばかりに頭をかきむしる。
「…シャドーの目的を探りに行く」
「!!それって、旅に出るってこと!?」
「ああ。もはや、ここでくすぶっていてもなにもわからんだろう」
「それは、そうかもしれないけど…」
レンが言い出した決断に、ミナトは浮かない顔をする。
それは、紗南を思ってのことだった。