プリンセス☆ロード
「じゃあ!私、ついて行っていいのね!?」
「まぁ、王の命令ですから。仕方ありませんね」
「くそ!」
歓喜する私に、ソウシは苦笑する。
正直、ソウシ自身もそれには賛同しきれない思いがあった。
「足手まといにはなるな。わかったな」
「わかってる!」
「戦いの時には必ず隠れておいてくださいね」
「…うん!」
戦いというソウシの言葉に、少し現実が見え、身構える。
でも、自分が決めた道。
「みんな、よろしくお願いします!」
「こうなったら、歓迎するぜ、紗南!」
「紗南ちゃんがいたら、きっと旅も明るくなるな!」
「…遊びじゃないんだ」
結局最後までレンは乗り気ではなく、不機嫌なまま。
それが心残りではあったが、こうして私たちの旅が始まった。
「紗南さん」
「え?」
「足手まといにはなるな、の裏には、ついてきてもいい、ってことですよ」
「…!じゃあ」
「まぁ、歓迎するとまではいかないでしょうし、王様の命もあってだとは思いますけど。これから先、きっとレンはいつだって憎まれ口を叩くでしょうけど、一つだけ忘れないでください」
「なに?」
「レンは、誰よりも正義感が強く、優しい思いが胸にあるのについ逆のことを言ってしまうような、あまのじゃくな男、ということです」
レンを、誤解することがないように。
言葉の裏に隠れている優しさに、どうか気づいてほしいと。