プリンセス☆ロード
パリン!!!!!!
その時、突然窓ガラスが割れる。
その次の瞬間誰かに体を抱きかかえられベッドから引きずりおろされた。
その瞬間鈍い音を立ててベッドに何かが突き刺さる音が聞こえる。
私は、強く抱きしめられた腕の中でその音だけを聞いていた。
いったい何が起きたのか、突然すぎて思考が追い付かない。
「大丈夫か?」
頭上から聞こえてきた声は聴きなれた声で、その声に安堵する。
そっと抱きしめられた体が離されるとそれは、まぎれもなくレンの姿だった。
「レン…」
「ああ。もう大丈夫だ。気配は消えた」
「気配…?」
いったい何事なのかと頭を上げて寝ていたベッドを見ると、そこには大きな木の槍のようなものが何本もベッドに突き刺さっていた。
レンが助けてくれてなかったら、私はどうなっていたんだろう…。
そう思うと、体の震えが止まらなくなった。
「バカ。見なくていい」
「…レン…」
視界から遮るようにもう一度私の頭を抱きしめながら、レンは安心させるように言った。