戦乙女と紅~呪われの魔槍の章~
為す術もなくなった俺達に対し、死神は一気に間合いを詰めてくる!

「ここで英雄と称される貴様ら二人を葬れば、黒の旅団の名も一気に上がるというもの!」

振り下ろされる巨大な刃は、まさに首をも刈り落とすギロチンのようであった。

迂闊に受け止めれば、刃ごと体を両断されてしまう。

故にかわすしかない。

「殺された漆黒の恨み、思い知るがいい!!」

俺と乙女、二人の首をまとめてはねようと、死神の鎌が今度は横薙ぎに襲い掛かる!!

その死神に対し。

「…手段を選ばぬお前でも、仲間の死は悔しいのだな」

穏やかに呟く乙女の言葉。

「!!」

一瞬、死神の鎌の動きが鈍った。

俺はその隙を見逃さない。

渾身の力を込めた、槍のひと突き!!

「ちぃっ!!」

攻撃から一転、死神は受けに回る。

あと少しのところで捉えられた筈の突きは、死神の鎌によって防がれた。

しかし。

「そのままだ!紅!!」

乙女が叫んだ!!







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