Destiny
嗚咽が漏れそうになるのを必死に我慢する。

あいつのために泣いてるなんて、知られたくない。

本当は責めたい気持ちなのに、私は声を殺して泣くことしかできない。


そんな私の手から、突然、スッと携帯が抜き取られる感覚がした。


驚いて顔をあげる。

そこには私の携帯を手にして、優しく微笑む速水さんがいた。
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