Destiny
「美雪、ごめん」


本気で私のことを心配してくれた親友に、ちょっとジーンとする。


「無事だったなら良かった。
でも、もし何かあったらちゃんと連絡ちょうだいね」

「うん、分かった」


ありがと、美雪。


“持つべきものは親友だなぁ”なんて感慨に更けっていると、

ダダダダダーっと物凄い勢いで走る足音が、廊下の遠くの方から聞こえてきた。

その足音がだんだん私逹のいる教室に近づいてきたかと思うと、

一人の男子が、血相を変えて教室に飛び込んできた。
< 43 / 51 >

この作品をシェア

pagetop