Destiny
涙が込み上げた。



こんなときに思い出すのは、どうして楽しかった思い出ばかりなの?



離れても辛いなら、あいつの傍にいられる方がまだ幸せなんじゃないか…。


苦しくて、苦しくて、憎んだことすらあったはずなのに、そんなことを思ってしまう。




どんなに傷つけられても、まだあいつの温もりを求めてしまう自分が


悔しくて…


可哀想で…


なのに、あいつが好きで…


まだこんなにも好きで……



行き場のない気持ちが溢れ出して、私は声をあげて泣いてしまいそうだった。
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