狂愛ノ書~紅き鬼と巫女の姫~
第一ノ書
『………小雛………小雛……』
誰?
私の名前を呼ぶのは……
私を呼ぶのは優しく微笑む男性。
金色の長い髪を靡かせ、私に手を伸ばす。
『……お前に、ずっと会いたかった…』
私、に?
どうして私の名前を知っているの……?
あなたは一体………
手を伸ばしてその手を掴もうとしても、離れていってしまう彼。
『………もう少し……もう少しでお前に会える』
待って。
あなたのことを教え………
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