Amarosso~深い愛~の作り方♪
まるで初めての彼女だと言わんばかりだ。
“彼女”など、この先も持つ積りはないのに。
麗華の乗った車を見送り、歩き出した。
途中、スマホが鳴るのに取り出すと、佐和だった。
「今日は行かない」
簡潔に答えて、電話を切る。
ここで佐和の所に行けない自分は、まだ青いんだろうな。
夜になった街を歩きながら、日本にいられるのは、後どのくらいなのだろう、と思う。
ふっと、体の中を風が通り抜けた。
あと、どのくらい、彼女のそばにいられるのだろう。