Amarosso~深い愛~の作り方♪
ショートの髪を黒く染め、カラーコンタクトを入れ、外見は綺麗な男子だ。
「可愛くていいねえ~。
高校生の恋愛ごっこは」
煙草を口にくわえ、書類を見ながら、上の空で一枝は答えた。
「恋愛ごっこじゃないし」
「ふうん」
「一枝さん、聞いていないでしょ」
「ん?
ああ、聞いているよ。
欲求不満なんだろ。
その男は」
書類を置いて、ロックのグラスを手にした。
「どういう感じの男?
写メある?」
「写メは無いけど、プリクラならある」
バッグの中からスケジュール帳を取り出し、挟んであったプリクラを差し出した。
一枝が低く口笛を吹く。
「いい男じゃないか。
私が欲求不満の相手をしてやるよ」
「いや、やめて欲しい。
もの凄く、こんがらがりそうだから」
「そうか?
まあ、おまえの男をとるつもりはないよ」
からからと愉快そうに笑った。