Amarosso~深い愛~の作り方♪
「行かない」
「そんな速攻、答えなくてもいいじゃない」
「思わせぶりにしてどうすんの」
「そうだね。
今泉の夏休みは?」
「うちはごく一般サラリーマン家庭なので、東京にいます。
両親はどこかに旅行に行くらしいけどね」
「ああ、佐和先生のところに入り浸り」
「違うでしょ」
半分、そうかもしれないと思いつつ否定する。
麗華も見抜いたらしく、うろんな目だ。
「宿題計画、練らないとな」
「別荘に行くの、やめようかな。
一人でなんて出来ない」
麗華はため息混じりに呟いた。
「お兄さん、いるだろう」
「面倒、見てくれない気がする」
「じゃあ」
じゃあ?
二人の視線が合った。