Amarosso~深い愛~の作り方♪

麗華はレジに並びながら、後ろを振り返った。

体をひねって椅子の背に頬杖をつき、ぼんやりと外を見ている。

彫が深い横顔に陰影ができ、ろくでもないことを考えていたとしても、雰囲気は哲学的だ。

無駄にかっこいい。

この頃、怜士は学内で“とてつも無く”そっけなくて、何か気に障る事をしたのかと、しばし悩んだ。

嫌われて、関わりたくないのかと思ったのが、毎日のカテキョの時は優しくて、そうではないらしい。

となると考えられるのは、学内で自分と仲がいいのを見られるのが嫌と言うことだ。

それはつまり、好きな女子がいて、誤解されたくないということなのだろう。

佐和先生のことは、学校ではばれる心配はないだろうし。

ふう~ん、だ。

ま、私が対象外だってのは、わかってるけどさ。


「どうした?
 食べ物を持っているのに不機嫌な顔をして。
 量が足りないのか?」


頬杖をついたまま、横目で見てからかうように微笑する。


「うわ、その目つき、色っぽい。
 いいなあ。
 今泉は色気があって。
 私も男と寝ると少しはついてくるかな」


怜士の目が細くなった。

口の端が引き締まる。
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