Amarosso~深い愛~の作り方♪

「とにかく」

「あら、いらしたみたい」


鳴ったチャイムに麗華の母はいそいそと居住まいを正した。

使用人がドアをノックし入ってくる。

麗華はがっくりと頭を垂れた。


「ごきげんよう」


座ったまま、にっこり笑いかける麗華の母に、怜士も一瞬目を見開いた。

が、すぐにいつもの微笑を浮かべた。


「お邪魔します。
 初めまして。
宮内さんとクラスメートの今泉です」


さすが今泉。

ナイスだ。

母親の背後で、思わず親指を立てて見せると、冷ややかに見返された。


「どうぞお座りになって」


そう言って、自分の座っているソファーの横をさし示した。


「ありがとうございます」


怜士が隣に腰をおろすと、にこにこしながら見つめている。

そのまま沈黙なのに、怜士も困ってきたし、麗華も困った。
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