Amarosso~深い愛~の作り方♪

「お母様?」

「本当にハンサム。
 見ていてあきないわ」

「鑑賞物じゃないんだから、お母様、失礼じゃない?」

「麗華ちゃんも、いい審美眼を持っているみたいね」


語尾はキラキラした雰囲気を持っているが、言っている内容はどうだろうか。

ふとまじめな顔になって、麗華の母親は怜士の顔をしばしみつめなおした。


「お母様のお名前は?」

「雅美ですが」

「そう。
 私の知っている方に雰囲気が似ていらっしゃるから、もしかしてと思ったのだけど」


怜士は受け止めるような微笑をした。

およそ麗華の母親と知り合いとは思えない。

未だ不明なままの、遺伝的な母親も、いくらなんでも元華族とは知り合いではないだろう。


「でもやっぱりパパの方がハンサム」


ハートマークが飛んだ。
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