Amarosso~深い愛~の作り方♪
「じゃあ、そろそろお帰りになったら?
仙石原に」
「まあ、麗華ちゃん冷たいわ。
今泉さんとお夕食を一緒に食べて帰ろうと思ったのに」
「いや、パパ、寂しがっていると思うよ」
「そう?
でも、折角、将来の義理の息子がきたのにー」
水を打ったような静けさになった。
「はいー?
お母様、どこをどう間違えれば、そうなるの!」
「麗華ちゃん。
その言い方はなんですか」
「いや、いま問題はそこじゃないから」
「いいえ、レディーがそんな言葉遣いではいけません」
麗華の母の眦が釣りあがった。
「ですから。
この方は級友ですので、お母さまの勝手な想像はおやめください。
それでは勉強して参りますので!」
一気にまくし立てると、怜士の腕を掴んでひっぱりたたせ、部屋から引きずり出した。
「立派なレディー言葉だったな」
静かな口調に見上げると、にやにや笑っていた。