Amarosso~深い愛~の作り方♪

「ひどい。
 私、何もしていないのに」


今までの態度はどこに行ったのか、突然ふっと雰囲気を弱らせ、大粒の涙をこぼしだす。


「さすが、俳優の娘」


麗華は動じず、冷ややかに言い放った。


「宮内。
 おまえ何してんだ」


誰かが呼びに行ったのか、現れた学年主任が生徒をかき分けて、中心に現れた。

なるほど。

怜士はおかしくなって口元を緩めた。

先生の姿をみかけて白木は豹変したのか。


「先生。
 私、突然ぶたれて。
 何が何だかわからないんです」


白木は声を震わせ、大きな瞳から涙を落としながら訴えた。

学年主任が麗華に顔を向ける。

麗華は肩をすくめた。


「宮内、HR終わった後、応接室に来い」

「はい」


麗華はあっさりと答えると、白木に背を向けた。


「はいはいみんな、教室戻ってー」


誰が先生かわからないような発言をして、両手で追いやるようにする。
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