Amarosso~深い愛~の作り方♪

歩きだした周りには直ぐに数人の生徒が囲んだ。

どうして気付いたんだとか、大丈夫かとか、ねぎらっている。

麗華は普通の様子で、淡々と答えていた。

時間が経つにつれて、騒動による生徒たちの興奮も納まり、6限が終了すると、今日の事件を忘れたかのように
いつも通り下校していく。


「よ」


応接室に続く廊下に怜士は寄りかかって待っていた。

麗華は片眉を上げて返事をする。

そのまま肩を並べて歩き出した。


「あそこまでやる必要あったの?」

「うん」

「先生に報告するとか。
 あんなパーフォーマンスをする必要なかったんじゃない?」

「あ、それはダメだね」


わざわざ騒動にしたことを気付かれている事に、表情を緩めながら、あっさりと言った。
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