Amarosso~深い愛~の作り方♪
「お、さすが」
菓子をショーケースに並べながら麗華がにやにや笑っている。
「やっぱり、ペルシャ猫だ。
いやチャシャ猫か」
「なんか言った?」
怜士は返答せず、自分で淹れた1杯目に口をつけて、顔をしかめた。
そのままゴミ箱に投げ捨てる。
「うわっ。
分別してよ」
見事に無視しているのに、麗華は“俺様め”とぶつぶつ言いながら、紙コップを違うゴミ箱に移す。
飲み残しはバケツに決めたのに、これは変更しないといけないようだ。
2杯目も同じように、相当な不機嫌な顔でゴミ箱に投げ捨てられた。
麗華も同じように紙コップを別のゴミ箱に捨てなおす。
3杯目を口につけてから、ゴミ箱の横で、腰に手をあてて待機している麗華に突き出す。
無言の睨みに麗華は大人しく受け取って、飲んだ。
「お、いいじゃない。
さすが今泉」
ふんと鼻で笑われたが、機嫌は直りつつありそうだ。