Amarosso~深い愛~の作り方♪

そっちのターゲットは自分じゃないのは間違いない。

ちゃらちゃらと愛想を振りまくからだ。

またストーカーされても知らないぞ。

イラっとした感情に押されて、怜士は立ち上がった。

教室のドアを出て、廊下のはるか先の背中に向けて怒鳴った。


「麗華」


呼ばれた本人はぎょっとして立ちすくんでいる。

怜士は女子たちの塊をすり抜け、早足に近づいた。


「一緒に行く」

「へ?」


既に隣にいる他校の男子を冷ややかに一瞥をなげ、追い抜いて先を行く。


「ちょっと」


麗華はあわてて後を追いかけた。


「甘すぎ」

「は?」

「ストーカーされるぞ」

「あ。
 そっか」


突然、大声で名前を呼ばれたのは、それが理由か。
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