Amarosso~深い愛~の作り方♪
怜士のリクエストの炭酸入りジュースを買うと、カフェテリアの椅子に長い脚を組んで座っているところに差し出した。
「お疲れ様でした」
ちらりと無表情で見上げられる。
優雅さと冷たさが同居している顔立ち。
かしづかれることが慣れているような態度。
「座ったら?」
怜士は見下ろされているままなのに、もう一度視線を上げる。
「あ、うん」
麗華が右側に座ったのに、怜士の口元が少しゆるんだ。
無意識に、心臓のある方を向けて座るぐらいは気を許しているらしい。
怜士はペットボトルに口をつけてから、立ち上がって自分の代わりにペットボトルを置いた。
不審そうに見られているのは承知の上、冷蔵庫からもう一つ同じものを出して、レジを済ませる。
「疲れてるんじゃないの?
自分の分、忘れてる」
キャップを緩めて麗華に差し出した。
「えっと。
ありがと。
すぐ戻るのかなっと思って。
後片付けあるし」
もごもごと言っている。