Amarosso~深い愛~の作り方♪
「やらせとけば?
客寄せパンダの役割、させられたんだし」
「まあ、そうだけど、さあ。
こういうのって、やらないと」
「これ飲み終わるぐらいは大丈夫だろ」
怜士はさえぎった。
外はすっかり暗くなり、窓ガラスに二人が並んで飲んでいる姿が映っている。
ああ、そういえば。
おかしくなって頬が動く。
誕生日プレゼントもらったな。
自分の持っているペットボトルに視線が落ちる。
「おめでとう」
考えていることを見抜かれたのかと思って、驚いて視線を移した。
「前に、誕生日は文化祭の頃って言ってたじゃない?
何日か知らないけど。
教える気ないみたいだし」
「覚えてた?」
「そりゃあ、こっちはおごってもらったもん。
あ、プレゼント、なにか欲しいのある?
それともビュッフェとかがいい?」
「それ、あなたでしょう。
いい。
前も言ったけど、こっちが勝手にやりたかったことだから。
気にしないで」
「それって落ち着かないんだけど」
うろんな目でみられる。