Amarosso~深い愛~の作り方♪
7.冬は罠
*
「今泉、好きな人いるの?」
それは突然の問いだった。
沈黙に麗華がノートから顔を上げた。
「点火祭に誘うなら、カテキョ、休みだよね」
点火祭は好きな人を誘うための一大イベントだ。
凝視に近く見つめる。
「休みにしたいの?」
やっと声が出た。
「そうじゃなくて、休みなのかなって」
「休みにしたいの?」
怜士はもう一度繰り返した。
「休みにしたいわけじゃなくて、今泉が休みにしたいかと思って、さ」
なんとなく麗華は膨れて、マキアートに口をつけた。