Amarosso~深い愛~の作り方♪
私って、情けない。
ずんと落ち込むが、人の好みはどうしようもない。
自分だって、恋愛対象外からしつこく言い寄られてもうっとおしいだけだし、しまいには嫌いになる。
「なに落ち込んでんの。
やっぱり点火祭の日、休みにしたかったわけ?」
なにやら冷ややかな声だった。
「いや、全然。
落ち込んでないし」
「ああそう?」
「ってか、本当に今泉のほうこそよかったの?
点火祭、まだ見たこと無かったじゃない?」
「そんなに行かせたいってことは」
怜士は言葉を切った。
「宮内。
好きな男いるの?」
「へ?えー!」
「誰」
自分の口調に気付いて怜士は口を結んだ。
詰めてどうする。
というか、詰められる立ち位置じゃないだろう。
肩の力を抜いた。