Amarosso~深い愛~の作り方♪

「休みにするか?」

「えーっと。
 今泉さえよければ、ぜひカテキョをお願いしたいです」


沈黙に麗華は肩をすぼめる。

怜士はじっと麗華を見つめていた。

本当にそれを望んでいるのか。

気を遣っているのか。


「じゃあ、いつもどおりに」

「はい。
 お願いします」


ほっとした様子に怜士も安堵する。

何やってんだか、最悪。

髪に指を滑らせ、肘をテーブルについて頭を支えた。

怜士はふっと息を吐く。

離れようと、関係を薄くしようと、心に決めたはず。

なのに気付くと遠くなった距離を、自分で手繰り寄せてしまう。

麗華に好きな男がいるなら、付き合ってもらった方がいいのにも関わらず。

なに、阻止してんだか。

自己嫌悪に浸って、同じ轍を踏まないことを誰ともなしに誓う。

なのに。

点火祭の当日。
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