Amarosso~深い愛~の作り方♪
8.春はふたたび始まり
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イケナイ時間というのは早いもんだ。
皮肉に口元がゆがむ。
カテキョもやめて、疎遠にすべきなのに。
また春か。
高等部の中庭にある小さな噴水の脇で、スイセンが揺れていた。
季節が一巡したとは。
早いな。
このままあっという間に、高等部生活は終わり、去る日が来る。
高等部を卒業する時。
いくら考えても、そこがギリギリだ。
このところ、仲間通しの殺し合いはピタリと収まっていた。
とはいえ、今泉怜士として過ごす時間が長いのは危険だ。
そして、時間に比例して離れがたくなる。
一先ず海外の大学に入学し、その先は状況次第だった。
だから後2年。
365×2。
授業実施日で考えると。
バカバカしくなって、頭の中で動き出した計算をやめる。