Amarosso~深い愛~の作り方♪
アイーシャは当たり前のように、そして何事もなかったように隣に座ってきた。
遅れて、麗華と美和が連れ立って入ってきたのに気づく。
なぜ二人が一緒なのか。
着替えて髪の毛を乾かすのに、美和がなぜ必要なんだ。
「空気、尖ってる」
くすりとした笑い声と共に、小さな声がした。
余計にいらっとする。
だがここで言い返しなどしたら、思うつぼだ。
怜士は聞こえなかったふりをした。
ミーティングは教員からの説明が終わった後、各グループごとで自主的な打合せだ。
最初は真面目にルートの最終確認などしていなのだが、教員がいないとなると、段々と内容は外れ、声のボリュ
ームも上がってくる。
もはや普通の声のボリュームでは、互いの声が聞きとれないほどの騒ぎになっていた。
男子などプロレスをしている所もある。
全体に大人ぶっているとはいえ、所詮まだまだガキだな。
呆れて怜士は視線を飛ばした後、戻そうとして止まった。