Amarosso~深い愛~の作り方♪

「どうせバカ力です」

「か弱い真似をするよりいいんじゃない」

「なぐさめてる?」

「まあね」

「か弱い真似、したいんだけどね」


珍しいぼやき口調に、怜士が片眉を上げる。


「一応、女子なんで。
 守ってもらいたくなるような時、あります」


誰かの前では強調をやめて、素になりたい。

出来ないけど。

苦笑いをする。

女独特の性質は色々と持っているのだ。

嫉妬とか。

この修学旅行中、怜士とアイーシャの連れ立った姿を見るたび、チクチクと刺す感情。


「だろうな」


あっさりとした同意に麗華は傍らに立つ怜士を見上げる。
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