Amarosso~深い愛~の作り方♪
「さっきみたいに海に落ちた時とか。
今の大広間みたいな時とか。
だろ?」
性格の強調の結果、ドツボにはまって、陥った状況に内心は怯んでいる。
そこまで見抜かれているとは思わなかった。
もしかしたら嫉妬しているのも見抜かれてる?
「水井にほだされたんじゃないの?」
怜士は見上げている麗華にゆっくりと顔を向け、感情のない瞳を合わせる。
しばらく沈黙で見つめ合っていた。
美和とそうなったら、楽になれるかもと思ったのは事実だ。
守られて、甘えられる。
「まあ、そんなもんだろうね」
呟くように言って、怜士は視線を外した。
麗華は視線を伏せてペットボトルに口をつける。
小銭の触れ合う音がして、自販機が動く音がした。