Amarosso~深い愛~の作り方♪
3.春は始まり
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桜の咲く季節。
彼女とは同じクラスメートになった。
怜士は斜め前に座っている、彼女の横顔をちらりと見た。
高等部から新たに入学してきた者たちが緊張をしている中、持ち上がり組は最初から賑やかだった。
内部進学者たちは雰囲気が華やかだ。
親たちの経済力中、そういう暮らしをしてきたからだろう。
彼女も例外ではなかった。
母親は旧華族の家柄で、父親はスペインの伯爵だったとか。
彼女の母親と結婚するために、爵位を捨てたとかで、当時は話題だったらしい。
家柄と容姿に恵まれたが・・。
「次、宮内さん」
半分、眠りかけていたところに名指しされ、慌てて立ち上がった。