あたしに明日は来るのでしょうか。



「逆に、何で言わないといけないの?」


誰に言うかは、あたしの勝手でしょ。



「...秋人に言った方が楽になるかなって」



目を泳がせながら言う春山君に、首を捻る。


「榊に言ったとこで、何も変わらないと思うけど。ただ、バレるだけじゃん」



それだけならあたしは嫌だな。


そう呟いて、春山君の元に足を進める。



「言っとくけど、誰にも言わないでよね?」



そう告げると、家に向かって歩き出した。


春山君なら、大丈夫だよね。


そう思いながら。



でも、これから起こる大きな問題にあたしはまだ気づかない。




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