あたしに明日は来るのでしょうか。
「まぁ言っとくけどな、溜め込むのはやめとけよ」
そう言って、先に歩き始めた榊。
「え......?」
思わずその場で固まる。
溜め込む?
「困った時は誰かを頼ればいいんだよ」
数歩先で立ち止まってあたしを見ながらそう言った榊に、少しだけ目を見開く。
困った時って......
頼りたくても頼れないのがオチなんだよ。
俯きがちに、そんな事を考える。
「ま、とにかく行くぞ。時間くっちまった」
「あ、ちょっと待って...」
スタスタ歩き始めた榊を目に、その場を駆け出した。