あたしに明日は来るのでしょうか。
「『そんなたいした事じゃない』確かに今さっき、お前そう言ったよな?」
確信がついたような表情を浮かべて、あたしをじっと見る榊。
「あ、あたし...そんな事言ったか、な?」
語尾に乾いた笑いをつけて、榊から目線を逸らす。
や、ヤバい。
あたし、嘘下手っぴなのかもしれない。
「言ったんだよ。ったく......叩かれたならさっさと言えばいいものを......」
そう言って、あたしの左頬に手を伸ばしてくる榊。
思わずギュッと目を固く瞑る。
それを合図かのように、心臓がバクバクと音を立て始めた。