あたしに明日は来るのでしょうか。



それから暫く小走りで着いて行くと、どこかの教室をガラッと開ける榊。


未だにあたしの手首を掴んでいる榊に、少なからずドキドキする。


...いつまでこのままなわけ...っ‼︎


そう思っても、別にこのままでいいと思ってるあたしがいる。


あたし......ついにおかしくなった...?


なんて、自問自答する。


そう思っていると、ふいに、グイッと引っ張られて前のめりになりながらも、止めていた足を一歩踏み出す。


「お前...何ボーッとしてんだよ」


そんな声が聞こえた方に顔を向ければ、目の前の榊が呆れたような表情をしていて。


ふと、ツーンとした匂いが鼻をくすぐる。


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