あたしに明日は来るのでしょうか。



「この匂いって......」


消毒液の匂い...

鼻をチョンチョン人差し指で触りながら、辺りを見回す。


「......保健室」


呟くようにそう言った榊に、首を捻る。


「何で?」


「はぁ? 何でってお前なぁ......頬赤くなってんのに、湿布貼らないでどーしろっつーんだよ」


眉間にシワを寄せながら、あたしの手首から手を離すと、ズカズカ奥に進んでいく榊。


「湿布って......そんなたいした事ないのに」


そう言いながらも、榊につられて奥に置いてある、イスと机の方に足を進める。


< 232 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop