あたしに明日は来るのでしょうか。
薫side
放課後。
のっそりとした足取りで、部室に向かう。
「陽架里ぃ、あたしもう疲れた」
隣にいる陽架里の鞄の端を掴みながら、ため息をつく。
今日はものすっごい帰りたい気分。
「バカ言わない。部活はこれからよ? 弱音は吐かない」
頭にチョップをかましてきた陽架里に、思わずムッとする。
「酷い」
「酷くない」
「陽架里は酷い」
あたしは帰りたいのに。
「あんたが居なかったら、練習になんない」
鞄の端を持っているあたしの手を解きながら、そう言う陽架里。