あたしに明日は来るのでしょうか。
「あたしが居ても居なくても一緒じゃん」
頬を膨らませながら、陽架里の鞄から離した手で、自分の鞄を握りしめる。
「仮病じゃないなら帰ってもいいけどね」
陽架里の言葉を聞いた瞬間、口に手を当てて、すぐさま顔色の悪い表情を作る。
「ゲホッゲホ......陽架里...あたししんどいから帰るね」
これで帰れる...‼︎
あたしって意外と演技上手いのかもしんない‼︎
「何バカな事言ってんの。さっきまであれだけ元気だったのに。仮病なの、バレバレ」
呆れたようにため息を着いた後、あたしの腕を引っ張ってきた陽架里。
その反動で、前のめりになる。
「わっ‼︎」
転けそうになると思って踏み出した足。
その足は、気づけば部室の床に踏み入れていた。