あたしに明日は来るのでしょうか。



「じゃ、私用事あるからここまでで」


学校を出て暫く歩いていると、突然立ち止まってそう言った陽架里。


そんな陽架里にあたしも立ち止まる。


「そっか。じゃあ、また明日」


「うん、じゃあね‼︎」


陽架里はそう言ってあたしに手を振ると、踵を返して行った。


あたしは、陽架里が見えなくなるまで見送ると、ゆっくりと歩き始める。


『薫が誤解してるから、私は言ってやんない』


「“誤解”か......」


ふと、陽架里と交わした言葉を思い出す。


あたしは、何を誤解してるんだろう。


榊と萌衣ちゃん付き合ったりしてる、とか......?


それで、ケンカしてるから相談に乗ってたりするの......?


頭の中でグルグルそんな考えが回る。


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