あたしに明日は来るのでしょうか。
「──あと、2分‼︎」
視聴覚室に着いたと同時に、声を上げた陽架里。
「え...っ⁉︎ あとちょっとしかないじゃん......‼︎」
肩で息をしながら、項垂れる。
休憩時間はゆっくり過ごしたいのに。
「あ、薫。榊寝てるよ」
「え、どこ?」
「あそこ」
そう言って、机に伏せて寝ている榊を指差す陽架里。
「...ほんとだ」
ピクリとも動いてないから、爆睡してるように見える。
よく寝れるよね。
「授業、席自由だし隣座ってこい」
そう言って、あたしの背中をトンッと叩く陽架里。
「え、ちょ、何で⁉︎」
いくらなんでもそうとはならないでしょ。